FXスワップ投資とは?仕組みと利益の出方、いちばん大きいリスクを実践者が説明します

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結論:スワップポイントを毎日受け取り、再投資して雪だるま式に増やす運用です

FXスワップ投資とは、金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買い、その金利差にあたる「スワップポイント」を毎日受け取る運用方法です。

そしてこの運用の本質は、受け取って終わりではないところにあります。受け取ったスワップポイントで通貨を買い増し、翌日からは増えた分にもスワップポイントが付く。 これを続けると、最初は小さかった金額が時間とともに膨らんでいきます。

売買で差益を狙う一般的なFXとは、目的がまったく違います。

一般的なFX(裁量取引)FXスワップ投資
利益の出どころ為替レートの値動きスワップポイント(毎日付与)
保有期間数分〜数日数年単位
チャートを見る頻度常時週に1回程度
増やし方売買を繰り返す受け取った分を買い増す(複利)
主なリスク読みが外れること急落によるロスカット

私は50代の会社員で、本業を続けながらこの方法で運用しています。平日の日中に相場を見ることはできませんが、それで困らないのがこの運用の特徴です。

以下、仕組み・実際の金額・リスクの順に説明します。

1. なぜ毎日お金が入るのか

各国の政策金利には大きな差があります。日本は長く超低金利が続いてきた一方、メキシコやトルコは高い政策金利を維持しています。

FXでは通貨を「ペア」で扱うため、たとえばメキシコペソ/円を買うということは、低金利の円を売って高金利のペソを買っている状態になります。この金利差の調整分が、保有しているあいだ毎日付与されます。これがスワップポイントです。

ポジションを持ち続けているかぎり、為替レートが動かなくても付与されます。取引画面を開く必要も、注文を出す必要もありません。 ここが「手をかけない運用」として成立する理由です。

逆に言えば、高金利通貨を売った場合は毎日支払う側になります。 スワップ投資が「買って持ち続ける」一方向の運用になるのはこのためです。

2. 元手10万円だと、どれくらいになるのか

いちばん知りたいのはここだと思います。実際の数字で見てみます。

2026年8月7日時点、LIGHT FX のトルコリラ/円(LIGHTペア)で、元手10万円・5万通貨(5Lot)を保有した場合の試算です。

項目試算値
前提レート1トルコリラ = 3.29円(2026年8月7日終値)
買スワップ1万通貨あたり1日 約23.2円
建玉の評価額5万通貨 × 3.29円 = 約16.5万円
実効レバレッジ約1.7倍
1日あたり約116円
1か月(31日)あたり約3,500円

※年利は執筆時点のスワップポイント(または貸借料率)が1年間継続したと仮定した参考値です。将来の利回りを保証するものではなく、相場変動により元本を割り込む可能性があります。

この試算は公表されているスワップ水準から計算したもので、私の保有量とは関係ありません。 同じ条件なら誰が計算しても同じ数字になります。自分で確かめられる数字であることに意味があると思っています。

元手が増えれば、比例して増えます

スワップポイントは保有している通貨の量に対して付くため、同じ実効レバレッジなら受け取る額は元手にほぼ比例します。

元手1か月あたり(試算)
10万円約3,500円
50万円約17,500円
100万円約35,000円

※年利は執筆時点のスワップポイント(または貸借料率)が1年間継続したと仮定した参考値です。将来の利回りを保証するものではなく、相場変動により元本を割り込む可能性があります。

これはスワップポイントの水準が1年間変わらず、為替レートも動かなかった場合の計算です。実際には、スワップポイントは日々変わり、為替の下落で評価損が出れば、受け取った額を上回って資産が減ることもあります。

私自身の手間についていえば、日々の作業は週1回・1分程度の買い増しで、平日の日中に値動きを見ることはしていません。ただし、手間が少ないことと、損をしにくいことは別の話です。

元本が保証された預金とはまったく別のもので、後述するロスカットと通貨の下落という2つのリスクを引き受けた上での数字です。そこを理解して受け入れられるかどうかが、この運用の入口だと思います。

さらに効いてくるのは、ここから先です

受け取った3,500円をそのまま口座に置いておくと、翌月も3,500円のままです。買い増しに回すと、翌月からは増えた分にもスワップポイントが付きます。

私は週に1回、トルコリラを買い増すというやり方を続けています。作業は1回1分ほどで、月に換算しても5分かかりません。それでも、受け取る金額は始めた頃と比べて着実に増えています。

最初の金額が小さいことは、この運用では問題になりません。 時間をかけて膨らませていく前提の方法だからです。逆に、早く増やそうとして持ちすぎると、次章のロスカットに近づきます。

3. いちばん大きいリスクは「ロスカット」です

この運用で資産を失うとしたら、原因はほぼこれ一つです。

ロスカットとは、為替レートが下落して証拠金が不足したときに、保有しているポジションが強制的に決済される仕組みです。 発動すると、それまで何年かけて積み上げたスワップポイントも、元本の大部分も同時に失います。

重要なのは、ロスカットは相場を読み間違えたから起きるのではないという点です。

自分の資金に対して通貨を買いすぎているときに起きます。 同じ下落が来ても、少なく持っていれば耐えられ、多く持っていれば強制決済されます。相場の予測ではなく、自分が持つ量の問題です。ここが判断できれば、この運用のリスク管理はほぼ終わりです。

「実効レバレッジ」を低く保つことが対策です

FXには2種類のレバレッジがあり、混同すると危険です。

意味誰が決めるか
レバレッジ
(個人25倍)
必要な証拠金を計算するための倍率。 各社がサービス概要で定めており、会社によって異なる。国内の個人口座はいずれも25倍が上限(法人口座や海外業者では異なる)会社・制度
実効レバレッジいま自分が実際に何倍で持っているか(建玉の評価額 ÷ 口座の純資産)自分

みんなのFXとLIGHT FXは、どちらもサービス概要に「レバレッジ 個人25倍」と記載されています。

この「25倍」という表記から、いつも25倍で取引することになると思われがちですが違います。25倍は、その資金で最大どこまで持てるかという上限であって、実際に何倍で持つかは自分で決められます。10万円の口座で16.5万円分だけ買えば、実効レバレッジは約1.7倍です。

スワップ投資で見るべきなのは、後者の実効レバレッジのほうです。

実効レバレッジを上げれば受け取るスワップポイントも増えますが、下落に耐えられる幅がそのぶん狭くなります。

私が実際に使っている倍率

通貨によって変えています。2026年7月時点では次のとおりでした。

通貨ペア実効レバレッジ
トルコリラ/円約2.1倍
メキシコペソ/円約3.5倍

値動きの大きいトルコリラは低めに、比較的落ち着いているメキシコペソはやや高めに設定しています。「何倍までなら耐えられるか」は通貨ごとに違うためで、一律の数字で決めるものではありません。

⚠️ この2つは平時より高めに出た数字です。2026年7月末は、約28年ぶりといわれる日米の協調介入で急激な円高が進んだ直後でした。円高が進むと、何も操作しなくても実効レバレッジは上がります。

あわせて、1つの口座では1つの通貨ペアしか扱わないようにしています。口座を分けておくと、片方の通貨が急落したときに、もう片方の証拠金が巻き込まれません。実効レバレッジも口座ごとに把握できます。

実効レバレッジの計算方法と、何倍ならどれくらいの下落に耐えられるのかは、別記事にまとめました。

→ 実効レバレッジとは?FXの「25倍」と混同すると危ない理由と計算方法

高金利であるほど、通貨自体は下落しやすい

もう一点、避けて通れない特徴があります。高い金利がついている通貨は、その国のインフレ率が高いことの裏返しであることが多く、長期で見ると通貨の価値が下がっていく傾向があります。

つまりスワップ投資は、「毎日受け取るスワップポイント」と「通貨の下落」を差し引きして、プラスが残るかどうかの勝負です。スワップポイントの高さだけを見て選ぶと、下落分で相殺されて何も残らないことがあります。

4. どの通貨を選ぶか

私が保有しているのは次の2つです。

メキシコペソ/円 — 私が見てきた範囲では、高金利通貨のなかでは値動きが比較的落ち着いている通貨ペアです。1通貨あたりの単価が小さく、少額から始めやすいのも利点です。

トルコリラ/円 — 金利水準が高く、同じ資金でも受け取れる金額が大きくなります。2章で触れた再投資を考えると、受け取る額が大きいほど買い増しのペースが上がるため、雪だるまの速度では有利です。ただし通貨としての下落幅も大きく、「スワップポイントと下落の差し引き」がよりシビアに効きます。私は下落幅を承知したうえで実効レバレッジを低めに抑えて保有していますが、万人に向く通貨ではありません。 投資判断はご自身でお願いします。

会社ごとのスワップポイントは、メキシコペソ/円とトルコリラ/円それぞれの比較ページで毎日更新しています。

5. 口座選びで結果が変わります

同じ通貨を同じ数量だけ持っていても、どのFX会社を使うかで受け取る金額が変わります。 スワップポイントの水準は会社ごとに違い、それが毎日、数年にわたって積み重なるためです。

スワップ投資では、みんなのFXとLIGHT FXを使っています。同じ会社が運営する2つのサービスですが、条件が異なり、通貨によって有利なほうが逆転します。

→ みんなのFXとLIGHT FXの違いは?両方使っている投資家が建玉上限とスワップポイントで比較しました

口座を開いてから取引を始めるまでに私がたどった手順は、別記事にまとめました。

→ LIGHT FXの始め方:口座開設の申し込みから取引開始まで、私が実際にたどった手順

6. 決済するまで課税されないので、そのまま再投資に回せます

見落とされがちですが、再投資の速度に直接効いてくる点です。

みんなのFXとLIGHT FXでは、受け取ったスワップポイントはポジションを決済するまで課税対象になりません。 未決済のまま口座に積み上がっていきます。

FXの利益は「申告分離課税」の対象で、税率は一律20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)です。給与の額によって税率が上下することはありません。

そして決済していない段階では、この20.315%は差し引かれません。つまり税を引かれる前の金額を、そのまま買い増しに回せます。 同じ金額を受け取っても、税を引かれてから再投資するのと、引かれる前に再投資するのとでは、複利のかかり方が変わってきます。

確定申告が必要になるかは、人によって変わります

税率は一律ですが、申告が必要かどうかは状況によって変わります。

  • 給与を1箇所から受けていて年末調整が済んでいる会社員の場合、給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告は不要です。ただし住民税にはこの制度がないため、別途申告が必要になります
  • 扶養に入っている方は、FXの所得も合計所得金額に含まれます。一定額を超えると配偶者控除・扶養控除の対象から外れます。これは税率ではなく扶養の判定に関わる話です

なお、受け取ったスワップポイントの扱いはFX会社の仕様によって異なります。 現金として引き出す場合の扱いを含め、最新の内容は各社の公式サイトでご確認ください。税務の判断は国税庁の情報を確認するか、税務署にご相談ください。

7. 受け取ったスワップポイントを、どこに再投資するか

2章で「受け取った分を買い増しに回す」と書きました。ここには実は選択肢があります。

同じ通貨を買い増せば、スワップポイントがさらに増えます。雪だるまとしては最も素直な回し方です。ただし、それだけを続けると資産がトルコリラとメキシコペソに集中していきます。

そこで私は、受け取ったスワップポイントの一部を月に1回出金して、ビットコインの買い付けに回しています。 高金利通貨に寄りすぎないための調整であり、同時に値上がりを狙う部分でもあります。資産全体で言えば、FXスワップが中心(コア)、ビットコインがサテライトという位置づけです。

そしてビットコインは何年も動かさない前提で持っているので、ウォレットに置いたままにしておくのはもったいない。貸し出して利息を受け取る「レンディング」に回しています。値上がりを待ちながら、待っている時間も働かせる、という考え方です。

つまり私の場合、スワップポイントの行き先は2つあります。

再投資先増えるもの
同じ通貨を買い増す日本円のスワップポイント(雪だるまが加速する)
ビットコインを買ってレンディングに回すビットコインの枚数(値上がりも狙う)

レンディングは仕組みもリスクもFXとは別物です。信託保全の対象外という重要な違いもあるので、詳細は別記事にまとめました。

→ BitLendingは安全?貸借料率8%の仕組みと、預ける前に知っておくリスク

ビットコインをどこで買って、どう送るかはビットコインの送金手数料が無料の取引所|GMOコインで積み立てている2つの理由にまとめています。

よくある質問

平日の日中は仕事です。それでもできますか。

できます。私自身が会社員で、日中に相場を見ることはありません。証拠金維持率の確認は週に1回で足りています。 経験上、毎日見る必要はありません。買い増しの注文も週1回・1分程度です。ただし確認自体をやめてしまうと、ロスカットに近づいていることに気づけません。

いくらから始められますか。

メキシコペソもトルコリラも、数万円からポジションを持てます。私は少額で始めて、仕組みを理解してから資金を足していく順序で進めました。

なお前述のとおり、受け取る額が大きいほど買い増しのペースが上がるため、再投資で増やしていくことを重視するならトルコリラのほうが速いというのが私の考えです。ただし下落幅の大きい通貨なので、実効レバレッジを低く抑えることが前提になります。

利益に税金はかかりますか。

かかります。申告分離課税で税率は一律20.315%、給与の額によって変わることはありません。ただし前述のとおり、みんなのFXとLIGHT FXでは決済するまで差し引かれません。

確定申告が必要かどうかは状況によって変わります。年末調整済みの会社員なら給与以外の所得が年20万円以下で所得税の申告は不要ですが、住民税は別途申告が必要です。扶養に入っている方は扶養の判定にも影響します。詳しくは国税庁の情報を確認するか、税務署にご相談ください。

含み損が出たらどうしますか。

私は決済しません。この運用は数年単位で持ち続けることが前提で、含み損が出ている期間もスワップポイントは付与され続けるためです。ただしこれは、ロスカットされない水準まで実効レバレッジを下げてあることが条件です。耐えられない量を持っていた場合、この判断は成立しません。

まとめ

  • FXスワップ投資は、通貨間の金利差にあたるスワップポイントを毎日受け取り、それを買い増しに回して増やしていく運用です
  • 元手10万円・トルコリラ5Lotなら試算で月あたり約3,500円、100万円なら約35,000円(スワップポイントと為替が動かなかった場合の計算で、将来を保証するものではありません)。初月の金額より、再投資でどう膨らませるかが本体です
  • いちばん大きいリスクはロスカットで、相場を外したときではなく、自分の資金に対して持ちすぎているときに起きます
  • 対策は実効レバレッジ(建玉の評価額 ÷ 純資産)を低く保つことです。ほかの方法で代替はできません
  • 高金利通貨は下落しやすく、スワップポイントと下落の差し引きで見る必要があります
  • 税率は一律20.315%。決済するまで差し引かれないため、税を引かれる前の金額をそのまま再投資に回せます

手をかけない運用ですが、放っておいてよいのは最初に下落に耐えられる設計をしたあとです。順序を逆にすると、毎日受け取っていたものを一度で失います。

私が口座を開いてから取引を始めるまでの手順は、LIGHT FXの始め方:口座開設の申し込みから取引開始まで、私が実際にたどった手順に順を追ってまとめています。